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お客さまの立場で本当に考えていますか?

hotel room先日、2泊3日で関西方面に旅行しました。

1泊目のホテルは奈良、2泊目は京都。どちらも、超一流クラスではないけれど、誰でも知ってる大手一流ホテルです。(特別パックでお得に泊まれて良かったです)

さて最近は、ビジネスホテル以外の上級ホテルでも、部屋で無料Wifiに接続してインターネットが利用できるサービスが増えてきて大変便利になりましたね。

今回の奈良、京都のどちらのホテルも無料wifiを提供していたのですがちょっとした違いがありました。

奈良のホテルは部屋にwifiが無料で利用できる旨の案内があり、接続のためのパスワードが併せて表示されていたのです。

一方、京都のホテルにはどこにもwifiの案内がありません。フロントに電話したところ、フロントに足を運んでパスワードを記載した紙を受け取る必要があるというのです。(部屋まで持ってきてくれない!)

フロントに電話した時点で、私は既にシャワーも浴びて部屋着に着替えており、また着替えるのが面倒なためwifiの利用をあきらめることにしました。

たいしたことではありませんが、なぜ奈良のホテルでできることが、京都のホテルではできないのでしょうか?

おそらく、お客様の立場で本当に考えていないからなのではないでしょう。

京都のホテルのお客様アンケートは一般的なもので、0-10点で推奨意向を聞くNPS®(Net Promoter Score:ネットプロモータースコア)の設問はありませんでした。

もし、仮にNPSの質問があったら、この「wifiサービスの不親切さ」だけで-2ポイントくらい点数を減らしたと思います。5段階の満足度調査でも、「大変満足」には絶対にできない。

たかがwifi無料サービスですが、それが使えないことが問題ではなく、ホテル側の「気配りの足らなさ」が減点の対象になるんですね。

顧客ロイヤルティ向上の鍵は、ひとつには顧客を大喜びさせる、感動させるような優れたサービスを提供することです。しかし、同時に、お客様に余計な手間・時間をかけさせないことで、顧客ロイヤルティの低下を防ぐこと。

京都のホテルの場合、wifi利用のためにお客様に余計な手間をかけさせることによって、顧客のロイヤルティ低下の原因を生みだしているということになりますね。

近年、顧客ロイヤルティ向上を目的とした優れた「カスタマーエクスペリエンス(顧客体験)」の設計のため、「カスタマージャーニー」の作成が必須となってきています。

「カスタマージャーニー」のポイントは、お客様の立場であらゆる顧客接点での企業側とのやりとりを明確化することですが、カスタマージャーニーこそ、お客様の立場で考えるための最適な資料です。

京都のホテルもぜひ、一度カスタマージャーニーを作成して、より細やかなホスピタリティを発揮してほしいと願っています。

ちなみに、顧客ロイヤルティ低下を防ぐという視点でのお客様の評価、すなわち「あるやりとりにおいて、お客様にどれだけ手間をかけさせているか・いないか」を測定する指標としてCES(Customer Effort Score)というものがあります。

お客様アンケート調査においては、NPSとCESを併せて聞くのが、世界的なスタンダードになりつつあります。

関連リンク:

 CES (Customer Effort Score:顧客努力指標)ってなんですか?

 

執筆:松尾順 Certified Net Promoter Expert

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