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3倍のスタッフ数が回転率を高める:「鉄板神社」のケース

カンパイ!従業員を増やせば増やすほど人件費は上昇し、利益率の低下をもたらす。

まあ当然のことですが、かといって、従業員が少なすぎると顧客サービスの低下によって顧客満足が悪化するため、長期的には売上低落のリスクがあります。

経営視点では、とかく目先の売上・利益に目が行きがち。そこで、人件費はなるべく削減したいと考え、従業員数は最低限に抑えようとするものです。

しかし、あえて逆張りで従業員数を増やすことで成功しているケースも当然あります。

「神社」「祭り」をコンセプトとする創作串料理店「鉄板神社」

2012年9月オープンの難波店は、36坪の店舗面積、客席数50席、月商1800万円。売上は右肩上がりのようです。

同店の食材原価率は30%、一方で人件費率は36%です。

飲食店の売上に対する人件費率はおおむね25%-30%が適正とされていますので、難波店の人件費率はかなり高めになっています。

というのも、1日当たりのスタッフは夜で15人。一般に15人を配置するお店の客席数は150席ということなので、難波店は3倍の人員で対応していることになりますね。

これだけスタッフが多いと、料理の提供スピードも速くなりますし、顧客の満足度も向上します。料理を早く出せば客席の回転率も高まる。実際、難波店では昼1回転、夜3回転、合計4回転する効率の良さとなっています。

飲食店のような業態は簡単に客席数を増やすことはできませんので、売上を伸ばそうと思ったら、顧客単価を上げるか、回転率を高めるしかありません。鉄板神社では、スタッフを増やすことで回転率向上に成功、売上アップを果たしているわけですね。

人件費率が高いため、利益率は低めとなりますが、売上が高くなれば、絶対額としての利益金額も増えるもの。目先の利益率にとらわれ、人件費抑制のしすぎで顧客満足、顧客ロイヤルティ低下につながらないよう注意したいものです。

*上記内容は、日経MJ(2014/12/19)の記事から引用しました。

 ⇒鉄板神社 Webサイト

 

執筆:松尾順 Certified Net Promoter Expert

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