JALの再建は従業員の幸せのため

稲盛和夫氏の尽力により、経営危機から脱し会社再建に成功したJAL。

稲盛氏は再建に当たって、「経営理念」の策定にこだわったそうです。そして、稲盛氏が社員たちと日々議論重ねてできたのが以下のものです。

JALグループは、全社員の物心両面の幸福を追求し、

一.お客様に最高のサービスを提供します。
一.企業価値を高め、社会の進歩発展に貢献します

この経営理念においては、「全社員の物心両面の幸福」が最重要であることが伝わってきますね。

このような経営理念にした理由について、稲盛氏は、次のように述べています。(日経ビジネス、2014.10.06)

JALの再建では、約1万6000人の人員削減や給与、年金カットの実施など、従業員には数多くの痛みを強いることになりました。

再建する中で従業員のモチベーションを維持してもらうためには、JALを再建する理由が従業員の幸せのためなんだと、納得してもらうことが重要だと考えたのです。

結果として、この経営理念がJALの従業員たちのやる気を高め、改革を円滑に進めることができ、経営再建に成功したと、稲盛氏は述べています。

近年、エンプロイーハピネス=従業員幸福を最も重要な経営課題として取り組む企業、経営者が増加しています。そうした企業の多くは、優れた製品、顧客サービスの評価も高く、持続的な成長を謳歌しています。

「幸せな従業員こそが、お客さまを幸せにできる」

といった表現がありますが、結局のところ、経営の鍵は経費削減だけでなく、「顧客の支持」を得られるかどうかであり、そのためには、エンプロイーハピネス=従業員幸福の追求が極めて重要なのです。

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執筆:松尾順 Certified Net Promoter Expert

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